2011年 11月 の記事

SLR Magic HyperPrime 12mm/F1.6

ヤーングエスタブリッシュメントマン!♪ばんだいさんは金持ちだ〜(以下略)
と、GONINを観てない人にはなんだか分からない枕ですみません。
動画をモンタージュにて構成する場合、中庸なミディアムショットばかりでは何が言いたいのか伝わりづらいので、見せたいところにポンと寄ったクロースショット、状況を説明するドンと引いたロングショットなどを織り交ぜて行くのが定石です。まあ状況説明ショットはエスタブリッシュショットなどとも呼ばれますので、ここで枕につながる訳で、あ、どうでもいい。

さて、マイクロフォーサーズで動画を撮る人にとって、ミディアムショットをはじめ多用する標準レンズはパナソニック20mm/F1.7や所謂パナライカ・ズミルックス25mm/F1.4、私も愛用するコシナフォクトレンダーノクトン25mm/F0.95など充実してまいりましたし、時としてクロースショットを撮るのに役立つ望遠側はライカ判のレンズを流用すれば換算焦点距離2倍になりますから選び放題なのですが、エスタブリッシュショットに欠かせない広角は逆に流用が利かず、システム的弱点のひとつなのであります。明るいレンズ至上主義の私とて、暗黒ズームレンズに甘んじるしかありませんでした。

そこはメーカーも分かってますから、オリンパスはこの6月に新型ボディE-P3の発売にあわせ広角単焦点12mm/F2.0を投入してきました。このクラスでは今時珍しい国産品で、これがもうすこぶるカッコいいのですよ。小粒ながら銀色の金属鏡筒は存在感を主張し、マニュアルフォーカス派にも刺さるトルクあるピントリングには距離指標が繊細に刻まれ、吐き出す画もシャープともう超ステッキーなのですが、当然お値段も結構良いわけであります。

で、悩みに悩み、買うたやめた音頭を踊り狂うあの暑い夏の日々だったのでありますが、そこへ香港からの刺客が登場しました。SLR Magic HyperPrime 12mm/F1.6であります。

SLR Magic HyperPrime 12mm/F1.6

ウソだろおいオリンパスより明るいぞ!レンズ構成は10群12枚、タンタリウムガラス3枚、羽根12枚の円形絞り!タンタリウムって何ぞ?とぐぐると、ムチャクチャ硬いのに展性、延性に優れたレアメタルで、コンデンサや歯の詰め物、APFSDS(対戦車砲弾)なんかに使われるんですと。レンズに使うと高屈折率を得ることができるらしい。で、それはさておき、トイレンズばっかり作ってるメーカーとは言え、同社のNoktor 50mm/F0.95は使い物になりそげな品質だったし、お値段いくらよ?え?$499?円高の昨今、マニュアルフォーカスのみとは言え、それは買いだな。いつ売ってくれるのよ?てか売れ!ライトナウ!などとTwitterでつぶやいておりましたら、「sales@noktor.comにメール寄越しな」とメンションがありまして、気付いたら手元にあったという次第です(笑)。

12mm/F1.6 Box

箱の中身はレンズと、名刺大の取説、前後レンズキャップのみと簡素。前キャップは金属製のねじ込み式、後キャップはプラスチック製のバヨネット式。しかし後キャップ、汎用品じゃなくてちゃんとSLR Magicの銘が入ってる。本気だこいつら!

SLR Magic HyperPrime 12mm/F1.6 Back

全体がブラックアウトされた鏡筒。前玉がマイクロフォーサーズらしからぬでかさだけど、先端がラッパ状にテーパーかかってるディスタゴンみたいなカタチで、鏡筒自体はCマウントレンズのような細身のサイズ感。仕上げは半艶の粗い梨地であまり高級感はない。アルマイトかけたアルミ製かな?距離と絞りの指標は白一色で数字のみの素っ気なさ。深々した刻印じゃなくてレーザー刻印かプリントっぽいので、後者だと使い込むと剥げないかなあとちと不安。Noktor 50mm/F0.95にはMade in Japanの表記があったけれど、このレンズにはない。レンズ自体は日本かどこかで作って、その他の部品は香港か中国で生産&組み立てなのかもね。

(11/14追記:SLR Magicからのメールでその辺判明。中国生産、最終組立と調整を香港で行なってるとのこと。そこまで来ていたか。中国……恐ろしい子。)

マウント部までもちろん金属で、ガラスがみっしり詰まってる重さ。(スペック表によると330gとか)絞りリングは動画で操作することを考慮してか、クリックのないタイプ。絞りもピントもリングはぬるりとトルクがあって快い。

16mm/F1.6 with Panasonic GH2

GHOSTに収まったGH2に付けてみるとこんな感じ。うむ、贅肉のない印象がプロっぽいぜ。(←お足いただいて撮影してる者がその発言はどうか?)横に付いてる箱はBeachTekのアンプ/ミキサー。これも近いうちに記事書くよ。

Cokinのフィルタを付けたいから、このレンズのフィルタネジ58mmに合う口金を求めに新宿Yドバシカメラへ。行ったついでにオリンパスの12mm/F2.0と比べたくて、F2に絞ってパシャっと一枚。ホントは店内撮影不許可だろうけどカタいこと言うない。以下リンク先がGH1で撮って出しでかいJPEGなのでご注意。上がSLR Magic、下がオリンパス12mm。

12mm/F1.6 sample

Olympus 12mm/F2.0 sample

やはりオリンパスの方が幾分シャープではあるが、思ったほどはSLR Magicも遜色ない。ほとんど動画しか撮らない私としては、1920×1080や1280×720でボロが出なければ良いので、全然オッケーの範囲。超広角でこそないけれど、換算24mmでこの明るさが使えるとなれば、超ハッピーですよ実際。中年エスタブリッシュメントマン俺!

とか思ったけど、通りすがりに解像感をみたくて中野坂上ビルなど撮ってみると……うはは、収差出まくりの、等倍で見るとめろめろやん。一段絞ったくらいじゃ(上F1.6、下F2.0)全然変わらんぞ。

12mm/F1.6 sample F1.6 SS1/4000

12mm/F1.6 F2.0 SS1/2000

ボケ足が特段美しいということはないけど、スナップにも使えるねえ。接写は15cmまで行けるんです。広過ぎるからNokton 25mm/F0.95みたいな簡易マクロとは行かないけど便利。

Snap: Hoppy Lantern

Unagi

練馬区役所の20階に展望室があると聞いたので寄ってみる。池袋方面を望むと、遠くにサンシャイン60と東京スカイツリーが見える。上が12mm/F1.6、オリンパスの45mm/F1.8も持ってたのでそっちで撮ったのが下。

Ikebukuro 12mm/F1.6

Ikebukuro 45mm/F1.8

せっかく来たから新宿方面も見てみよう。ネットは広大だわ……な感じ(笑)。周辺は減光もあるし結構流れるし、少し樽型歪みがあり、個体差だろうが右側片ボケ傾向あるけど、ま、動いてる分には気にならない範囲だろう。

Shinjuku

最後にもう一枚、横浜方面。雲間から漏れる陽射しがきれいだったのでハーフND入れたよ。

Yokohama 12mm/F1.6

てな訳で、マイクロフォーサーザー必携!とは言わないけれど、動画派には嬉しいレンズなんじゃないかな。シャープさより明るさを取る人にはおススメしますよ。書いた通り多少の不満はあるものの、そんなことでここまで開けられる歓びは揺るがない!これからお仕事でもどんどん使っちゃおうと思います。

ほんじゃね!