2012年 3月 の記事

577×銀一×Steadicam

マンフロットの577を探していたんですよ。577ってスライディングプレートアダプター、要はカメラに付けるプレートと、三脚なんかに付ける受け部品の組み合わせで、脱着を簡単にするモノなんですけどね、のっかるカメラ側プレートは501PLって奴なんですけど、これが先の記事でも書いたけどAceのプレートと互換っぽいのですね。んで私KesslerのPocket Dollyを愛用しているのですが、577付けときゃカメラの載せ外し超ラクにならね?と。3RD EYE STUDiOSさんの記事と同じ発想ですな。

んで早速Yカメラ行ったら品切れ、メーカー切れで船便だから何ヶ月かかかるよ、とのこと。なんじゃそりゃー!と中野Fカメラ行くも同じ。なんでこんな地味な部品が売り切れまくってんだよ?なんかトレンドなのか?俺気付かぬうちにトレンディなのか?仕方なし色んなお店に電話しまくる。そうしたら銀一に1個だけ在庫ありましたよ。

「(でも銀一さんだろ……お高いんでしょう?)いくらですか?」

「××円です」

「(お、意外と安い)んじゃ送ってください!」

「あ、通販価格だと△△円なんですよ」

「あ、そうスか。店舗行きます」

銀一スタジオショップは、物流の関係か月島なんて変わった立地にある。この辺には倉庫改装したスタジオもあるから、名前もしっくりくる感じですな。仕事のついでにというには遠いけど、カブ110なら楽しいプチツーリングだぜ。以下記事にするつもりなかったので、写真がiPhoneでナニですがレッツゴー。

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店を訪ねてまずは577ゲット。互換っぽいけど確認してなかったので、店頭でAce引っ張り出して試させてもらう。うん、ばっちり。ミッションコンプリート。しかし折角来たんだからウィンドウショッピングして行くぜ。

おお、良さげと評判を聞くFOSTEXの3chミキサー兼レコーダーがもう展示してある。しかもZ-Finder付きと言う物欲そそる仕様w

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いやBeachTekのレポート書いてない言い訳じゃないですけど、どう考えてもこっちのが良いスよまるめさん。そりゃ価格差もあるけど、2chは足りないと思うこと多いし、単体できれいな音録れるに越したことないし、筐体もビューティフル、スイッチ類もしっかりした印象。

銀一といえば、最近はステディカムに力を入れている。そういえば今お仕事頂いてるKさんが「世界ふれあい街歩き」みたいなのやりたいって仰ってたな。そこでデモ機があったのでSteadicam Merlinを試させてもらう。

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載ってるのは7Dだけど、コシナツァイスが付いてるあたりニクい。んで恥ずかしながらこの手のスタビライザーに触れるのは初めてなんですけど、難しい上にどえらく疲れるなこれ。店内ぐるぐるさせてもらったの数分か10分ほどだと思うけど、鍛えられ過ぎて右腕だけシャツが破れて世紀末救世主になるかと思ったぜ。

「でもMerlinだとベスト&アーム付ける人少ないですよ」

すいません虚弱で。動画野郎は肉体派多いのか。そしてMerlinはいま在庫払底してて、次に入ってくるのはMerlin2になりそう、とのこと。まあ慌てることはない。例によって懐具合も(ry

詳しい人がいたので気になってたことを聞いてみる。

「手ブレ補正付きのハンディカムとか載せると、効果のほどはどうなりますか?」

「切った方が良いです。動きが小さければある程度相乗効果も出ますが、やはりカメラ側が人間の腕の動きに合わせたプログラムになっているので、少し大きい動きになるとカクーンと妙な挙動になります。総合的には切っておいた方がスムースです」

おお。ずばりお答え頂きありがとうございます。で、買うたやめた音頭を踊る間もなく次に目に飛び込んで来たのがこれだ。

Steadicam Smoothee for GoPro

Steadicam Smoothee for GoPro。

これ元々iPhone用があってパリで見かけたけど、いつの間にかGoPro用出てたのね。早速試させて頂く……おお!フィーリング同じで、カメラもスタビライザーも軽い分、全然らくちんだぞ!

「これで慣れてステップアップするのもアリじゃないですか?」

セールストークも巧い!iPhoneじゃさすがになーと思ってたけど、GoProだったらWeb仕事くらいには使えちゃいそうじゃん。しかも安い!2万切り!でも最広角にしたらGoPro超広いからスタビライザーバレそうだし、音声どうすんのよって話もあるし、うっかり買いそうになったが少し考える!

いやしかし、なかなかの品揃えと親切かつ知識ある店員さん、写真も撮らせてくれたし、良いお店ですココ。円高の昨今、私も海外からポチることが多くなってるけど、試せてその場で買える実店舗のメリットってのはなくなることはありません。動画野郎の皆さん、まだなら一度は訪ねてみてね。

『PENSLINGER』脚本賞受賞!

ご報告としてはすんごく遅れちゃったけど、まあ色々弱ってたし仕事もあったんでご容赦。ハードボイルドヨコハマ アクションムービーコンペティション2012において、拙作『PENSLINGER』が脚本賞を受賞しました。制作にご協力頂いた皆様に御礼申し上げますと共に、コンペご関係の皆様に感謝申し上げます。

Shield

ヨコハマ創造都市センターさてこのコンペ、今回が第1回になるのですが、その方面がお好きな方なら審査員陣の顔ぶれを聞いた時点でピンと来たはず。かつて、いまはなき月刊Gun誌を母体にして開催されていた『ガンコン』の復活だと。賞金なし、副賞も豪華とは言い難いものの、今の日本では冷遇されまくっているジャンル、アクションエンターテイメントの唯一と言って良い自主映画コンペであり、回を重ねるごとに応募作のクオリティが信じ難く上がって行ったあの伝説のガンコン!撮り始めても中折れする狼中年が、GH2を手にしてうっかり作品を作り上げるこれ以上はないキッカケでした。

本戦会は去る2月25日、写真のヨコハマ創造都市センターにて行なわれました。なんでもかつて銀行だった建物だそうですが、すこぶるシブい。この界隈は再開発でニョキニョキ建ったモダンなビルと、こんな物件が混在するなかなかカオスな空間であります。

当日、1階ホールはギャラリー、2階はカフェとして使われており、本戦会は3階のイベントスペースにて開催されました。

3rd floor event space

ガンコンはロフトプラスワンで開催されていましたので、落差あり過ぎる立派な会場にちょっとビビったり。これ上映前だから空席あるけど、始まる頃にはみっしり埋まってて更にビビる。

2次選考通過作は10本、休憩を挟んで5本ずつの上映でした。まあ10本って言っても応募規定に20分の縛りがあったからそんなに長丁場でもない。その前に主催者関連のワークショップで制作されたという『白昼の彼方』が上映。掌編でしたがFPG(FMG)のプロップが快調に動作しているのが印象的でした。

そしてグランプリ候補作1本目『GIST』で最初の衝撃。一眼動画が増えているであろうことは想定していたけど、初っ端から巧い芝居、凝ったロケーション、きちんとしたグレーディング、とても真似できない緻密な編集。1ラウンドからダウンを取られる。おいおい俺の作品よく2次審査通ったな……

続いての作品は『弾幕王』。タイトルから想像できるように、楽しくパワフルな撃ちまくり系アクションコメディ。短い中で皆さんキャラ立ってて良いなあ。後で思わず弾幕王さんの写真撮らせてもらっちゃったよ。

弾幕王さん

弾幕王さん

こういうのが自主映画イベントの醍醐味だよね。

3本目『eyes』、これもコメディなんだけど、ハードでシュールで全然肌合いが違う。ティアドロップのサングラスをかけたオッサンがオナニーしまくり、女優さんは気っ風良くオッパイ出しまくり。この映画祭全体テレビのトレンドとはかけ離れてるけど、これはそれ以前に電波には乗せられないw 鈴木清順風からウルトラQっぽくなったと思ったら表現主義に移行する怪作。

4本目『Sanctions』、こちら個人的な面識のある大阪のつぢむらさん監督。いやあご無沙汰でした。相変わらず透明な映像美と炸裂する美学を堪能させていただきました。主人公をサポートする無口な殺し屋3人組が、冷徹なのに優しさに溢れてて涙腺緩む。ああ、こんな部下に恵まれたいなあ。(←ロンリーファイターだから無理)ただご本人も関係者さまも今回は不出来と感じられているご様子で、そしたら次回もっと期待。

そして5本目で拙作『PENSLINGER』登場。まあ自作については何も言うまいw

んで休憩。なんか『七人の侍』みたいだね。

Intermission

6本目『Neuron Effect』。ここまではガンアクション主体だったけど、この作品はバイク&カーチェイス。自主制作では難しいネタだけどしっかり撮ってあって大興奮。んでオチがまた短編らしく気が利いてて良いんだ。

7本目『ゼリーマンWダブル』。今回最大の問題作。コメディと言うか破壊的ギャグ作品。間違いなく撮影技術的には候補作中最低なんだけど、とてつもない面白さ。割に緊張感漂ってた会場をドッカンドッカン笑わせると云う偉業達成。候補作中最も観客のエモーションを引き出した作品。でも卑怯。

上映順がその次で割食ったのは『マグダラのマリア』。白痴っぽいヒロインを大変丁寧に撮った殺し屋もの。機材の進歩を反映してナイトシーンが美しく、アクションも切れが良い。あとで10作品のDVDくれるらしいから改めて観直そう。

9本目『東京無国籍少女』。これなー、2次審査通過作品リストのいちばん上にあって、コンテンダーはどんなもんかと思ってぐぐったら、観る前に打ちのめされた作品なんだよな。作品オフィシャルサイトがあって、スタッフキャストうちの10倍くらいいるぜ。それだけのことはある、画的にここまでとはダンチのクオリティ。序盤の台詞がないのにグイグイ引き込むストーリーテリングからしてプロの仕業。でも女の子の可愛さはウチのが勝ってるもん!

10本目『RaT』。……すごい。これすごいよ。映像の品からして違うよ。女優さんの眼の艶やかさと肌のマット感がひとつのカットに並び立ってる。目を見張る演技、素晴らしいロケーション、完璧なグレーディング、驚きの音響、すべてがとんでもない高みでバランスしてる。そして面白い。女殺し屋が運命の果てに対決する、謎の殺し屋の正体を巡るサスペンスが張りつめる。ツイストの効いたオチも美事!

という訳で、グランプリは『RaT』が受賞しました。主演女優賞も同作の山崎千裕さんが取ったよ。作中ではクールビューティーだったけど、素顔は笑顔が似合うすごくチャーミングな方で、本業はなんとトランペット吹きとか。なんだよそれカッコ良過ぎるだろ!

山崎千裕さん

『RaT』主演 山崎千裕さん

んで監督さんは田村智之さんとおっしゃる方で、本業は音響効果ですって。むかし音効さんって深夜番組があったなあ。そりゃ音良い訳だ。さらに撮影にはREDを使用されたとか。機材で決まるもんでもないだろうけど、あの超画質もそれなら納得。てかズルい!でもローン大変だそうな。レンタルでなく買ったんだ……覚悟完了過ぎるw

田村智之監督

『RaT』田村智之監督

ぼっち監督おれと違って、奥さまが制作、娘さんとそのお友達が出演というファミリー総動員体制ってのがまた良いですね。おめでとうございます!

私としては大変納得(なんかもらったし)な第1回アクションムービーコンペティションだったのですが、毎度ご覧になっている方からは「今回大阪勢が弱かった」「ガンコンらしさが足らない」という声も聞こえました。そこで「ならアンタ撮って次回出しなさいよ」と言えてしまうのは自主映画ならでは!

こんな強豪揃いのなか脚本賞など頂けたのは、多くの作品に賞をおくりたいと云う主催者の方針あってのことだとは思いますが、これを糧に次回作も撮っちゃおうかなと思う次第です。ありがとうございました!そして皆様、またヨコハマで会いましょう!