2014年 9月 の記事

怒られたら消すよのKOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

書き出しが必ずご無沙汰ご容赦から始まるブログですみませんホントすみません。タイトルが弱気なのは、店頭でためし撮りした写真あとから見ててエントリ書きたくなっちゃって、まんま使ってるからなのです。キャンディッドフォトってことで見逃してくれよう!

さて、ようやく出たね、このブログで君のことを書いたのはふたつ前のエントリだね。もう1年前になるんだけれどさ。ぼくらは似た者同士だね(何を言っているんだお前は)。

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Webサイトの情報では分からなかった、巨大な樹脂製フードが付いてる素っ頓狂な外観にまずは笑いましたよ。これ、ガイドも何もないカブセ式で、妙に大きな手締め留ネジが付いてます。「本体に注力していたらフードのことを忘れていたが、たかが樹脂製フードをオプションで売るなどど忍びない。とりあえずだが機能するからこのくらいで許してくれ。不器用ですまん」といった感じか。ピントリングは過去の展示試作では試行錯誤があったみたいだけど、コンサバなローレットの金属製に。紙カタログに「シネ」の字は入ってないからこれでも良いんだろうけど、どうせならギアにしてくれれば。

いや鏡筒の仕上げは素晴らしい。見るからに肉の厚い逞しい削り出し感満々ながら、程良く艶の消えた黒々とした肌。プラやアルミ缶みたいな凡百の軽薄な今時レンズの及びもつかぬ堂々たる存在感。舶来のエッセンスを添えて小粋なコシナともまた少し違う垢抜けないデザインだが、それゆえ生真面目に太めで深々と彫られた指標、誇らしく刻印されたロゴマークと相まって、昭和のニッポン光学機器を思わせる!キューポラのある町で青春の葛藤を胸に秘めた処女童貞たちが、額に汗して黙々としかし決然として挽き、ブラストし、染め抜いているに違いない!

絞りリングにはちいさな円柱ボタンが付いてる。これを押しながらだと、F値指標の限界を超えて回せるようになる。そして180度回すと、なんと裏側にT3~のT値指標が刻印されている!ボタンを離すとT値の限界で止まるようになる。こっち側はクリックレスだ。賢い!直感的で実用的!

腰に提げてたGH4に付けさせてもらって撮ってみる。

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見よ!この如何なる暴龍をもひと呑みにする広大なパースペクティブを!これが軽便なれど充分な素子サイズを持つマイクロフォーサーズでISO200の1/100で切れるのだ!闇を斬り裂き文明領域を押し広げる興和の科学光学力!進め1億硝子玉!

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ピントリングのストロークがやたら長いのはちょっとガマンだ。ファインダーや液晶で見る限り、収差は全く感じられず開放でもなかなかシャープ。歪みなく直線はズバリと直線。さすが最新レンズだ、恐れ入る性能。

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蛍光灯に向けてもゴーストとか一切出ないぞ。ほんのりフレアは乗るけどむしろ好ましいんでないかい。あのフード要らないんじゃ……いやウソ。

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そしてこんなに寄れる。最短焦点距離20cmだって。魚眼歪みがないデカ鼻写真をマイクロフォーサーズで!

ほんの1年前は、マイクロフォーサーズは広角単焦点(特に超広角)に乏しいのがウィークポイントだったけど、ついにこいつが発売され、間もなくSLR Magicから10mm T2.1が、そして来年にはコシナ フォクトレンダー Nokton 10.5mm/F0.95なんて魅惑のレンズが待機している。ついにシステムカメラとして完成した感がある。なんだか過渡期の産物に思えたフォーマットだけど、末長く愛されていくのかもしれないね。

さあて、先立つものを稼ぐために仕事に戻るとするか。
ほんじゃね。